休む鳩の群れ

要注意!鳩による衛生被害

公園などでハトにエサをあげている風景を見かけることも多く、人間にとって身近な存在のハトですが、実は衛生面で人間に危害を及ぼす危険性が高いのです。

そこで、ハトがもたらす衛生面での危害や、有効策について理解しておきましょう。

ハトは病原菌や有害生物を保有している

ハトが人間に衛生面で危害を加える危険性が高いのは、ハトが病原菌を有しているからです。

ハトによる危険性が高い理由

ハトは、個体数が多いこと、人間の身近で生活していることから、人間に感染するリスクが高くなるのです。

また、ハトが病原菌を持っていてそれを撒きちらすだけでなく、ハトの体内で活性化していなかった病原菌が、糞として排泄されることで、活性化することもあります。

代表的な病原菌とは

ハトから感染する病原菌にはいくつかの種類があるのですが、トキソプラズマもそのひとつです。

トキソプラズマは妊娠初期の妊婦が感染すると、胎児に危険性が及ぶことがあるのです。他にも、クリプトコックス症という病原菌があります。

空気中や土壌などに分布しているカビが原因で起こる感染症ですが、ハトを含む鳥類全般が、この菌を有していることが多いのです。

この菌を吸い込むことで喘息に似た症状が出るのですが、免疫力が低下していると脳炎や髄膜炎といった症状を引き起こすこともあります。

さらには、鳥インフルエンザやオウム病、ヒトプラズマ症といった病気もハトによる感染が危険視されている病気になります。

有効な対策は?

ハトが持っている感染症は複数あり、その病原菌によっては重い症状を引き起こすことがありますので、適切な対策が必要となるでしょう。

ハトにできるだけ近づかないようにする

ハトの持つ病原菌に感染しないようにするためには、ハトと距離を置くことです。

たとえば、ハトの巣やねぐらの近く、糞が多く落ちている場所、橋の下や高架橋の下といった、ハトが群れを作りやすい場所や、ハトが生活している場所に近寄らないようにするのです。

ハトの糞を片付けるときの注意点

ハトは人間の家に住みつくこともあり、家の周辺で糞をまき散らすこともあるでしょう。そこで、ハトの糞を見つけたら適切に掃除することも、病原菌の感染を防ぐことにつながります。

糞を掃除するときは、掃除中に菌を吸い込んでしまう危険性が高いため、必ずゴム手袋とマスクを着用してから行うようにします。

掃除で使用したグッズは、基本的には使い捨てにし、風の強い日も、菌が舞い上がりやすいため、別の日に掃除をするようにしましょう。

また、ハトを掃除する人の体力が落ちているときは、掃除を他の誰かに任せることをおすすめします。

免疫力が低下していると、菌に感染する確率が高くなるだけでなく、重症化する危険性も出てきてしまうからです。

掃除の手順

ハトの糞が乾いてこびりついている場合は、水をかけて落としやすいように少しふやかしましょう。

次に柔らかくなった糞を新聞紙や古布を使って、掃除していきます。糞がきれいに取り除けたら、その後を消毒用エタノールで消毒して終了です。

まとめ

ハトの糞から病原菌がさらに活性化して発生することもありますので、糞を見つけたらできるだけ早く掃除するようにしましょう。

早めに対策をする理由

ハトの糞は、時間が経つとこびりついてしまって落とすのに労力も時間もかかるようになります。

また、ハトは一度糞をした場所を覚えておいて、また同じ場所で糞をしようとするため、糞の量も増えるようになります。

それが、結果的にハトを住みつかせることにもつながってしまいますので、少量でも速やかに糞を掃除することが大切です。

業者に依頼することも検討してみよう

きちんとハトの糞を掃除しようと思っても、菌が残ってしまうこともありますし、手間も時間もかかってしまいます。

業者に依頼をしたほうが、自力で行うよりもきれいに糞を掃除してもらえるでしょう。掃除用具や洗剤も専用の物を使ってくれますので、汚れだけでなく菌が残る心配も防げます。

ゴミを荒らすカラスについてもまとめました。

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