上から降ってくる鳥の糞が道に落ちていると、嫌な気分になりますし、もしもそれが自分の衣服や頭についてしまったら、かなりショックを受けることでしょう。
ムクドリも糞尿をしますが、集団で行動するムクドリの糞尿被害はかなり深刻です。そこで、ムクドリの糞尿被害やその対策について紹介していきます。
このページの目次
細菌、寄生虫を含んだ糞が数百羽分・・・
ムクドリは集団行動する鳥ですので、その糞の量も膨大になります。
集団行動するムクドリ
ムクドリはヒナが巣立つまでは集団行動をするのですが、最初は小さい家族単位であったものが次第に拡大していって、数百羽、数万羽にまで及ぶことがあります。
昼間は分散して田んぼや公園にエサを求めますが、夜になるとねぐらに戻ってきて行動を共にするのです。
そのため、ねぐらとなってしまった週辺は、騒音と糞尿による大きな被害を受けることになります。
糞の影響
糞による被害は深刻です。まずは、見た目にも汚く臭いが発生してしまう点です。鳥の糞全般に言えることですが、糞の臭いは強烈ですしその量が増えると、臭いもかなりきつくかんじられるようになるでしょう。
しかも、ムクドリは数百羽単位で行動しますので、市街地で糞尿をされてしまったら、その量も相当なものになります。
糞から寄生虫や菌が発生して、それが人間の健康に被害を及ぼすこともあります。ムクドリ自体が菌を保有しているだけでなく、糞として排泄されることで、そこから菌が発生してしまうことがあるのです。
それらを人間が吸いこんでしまったら、病気やアレルギーを引き起こす危険性が高くなってしまいます。
特に抵抗力が弱っている子供や高齢者が影響を受けやすいため、注意が必要ですし、糞尿を清掃している人が、菌を吸い込んでしまうリスクも高くなります。
有効な対策は?
ムクドリによる糞尿被害を受けないようにするためにも、ムクドリを近づけないような対策を取ることが重要です。
ムクドリの天敵を利用する
ムクドリは鷹やワシ、フクロウなどを天敵としていますので、それらの剥製をムクドリが集まってくる箇所に置くことも有効な対策のひとつになります。
実際に、フクロウの剥製をムクドリがねぐらとしている街路樹に設置したところ、効果があった例が報告されています。
ただし、ムクドリも学習しますので、そのフクロウが自分たちに害を及ぼさないことがわかってしまうと、再びその場所に近づくようになります。
剥製を用いるときは、設置する位置を変えるなどして、ムクドリに気がつかれないようにすることが重要なポイントです。
他にも目玉模様の風船も鳥よけ対策として用いられており、ムクドリもそれを怖がると言われていますので、ムクドリ除けに設置してみるのもおすすめです。
音や匂いで撃退
ムクドリを花火などの大きな音で威嚇する、ムクドリが嫌う超音波などを出して撃退する方法もあります。
ただし、大きな音を出す場合は周りへの配慮が必要ですので、迷惑にならないように対策をとるようにしましょう。
また、超音波による対策は、ムクドリだけでなく他の鳥に対しても効果を発揮する場合があります。
いろいろな対策
他にもLEDライトやサーチライトといった光による撃退法が考えられます。光をあてることで、ムクドリが怖がって警戒するようになるからです。
ただし、光を使った撃退方法は常に行うことが難しい場合があり、一時的な対策にしかならない場合があります。
まとめ
ムクドリによる被害を避けるためにも、いろいろな対策を取り入れてみましょう。
集団が大きくならない前に
ムクドリの集団は大きなものでは数万羽以上にもなり、それが集団で行動すると空一体を覆い尽くすほどです。
そこまでの集団が、一度に糞尿をしたらと考えると、恐ろしいでしょう。被害が大きくなる前に、早めに対策を取ることが重要です。
対策は複数組み合わせてみること
ムクドリ対策は単体でもそれなりの効果が期待できるのですが、複数の対策を組み合わせたほうが、より高い効果を発揮することがあります。
また、ムクドリも同じ対策を取り続けていた場合、危害がないことに気が付いてしまうことがあるのです。
複数の対策を定期的に行うことによって、ムクドリを追い払うことと、その定着防止につなげられます。
他にもハトの糞害についてもまとめています。